日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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住まいの情報

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頑張る会員企業訪問記

日本の気候風土には木造住宅

日本には四季があります。また高温多湿です。そんな日本の気候風土に一番合うのは木造軸組工法住宅。
素材である「木」の特性から、調湿性や吸音性に優れ、地球環境や人の健康にもやさしいのが最大の特徴です。
そこで、木住協の機関誌「木芽」に掲載している頑張る会員企業訪問記を紹介します。

時代の流れを敏感に察知。爽やかな雰囲気と家づくりへの情熱を併せ持つ若き社長。(リョーエン 株式会社)

代表取締役社長 遠藤 大輔 氏

弱冠、といっては失礼かもしれないが、御年34歳の若々しい社長さんである。御父君で現会長の遠藤哲夫氏から社長職を受け継がれたのが一昨年のこと、32歳での社長就任であったわけで、その年、福井県下で唯一という地震性能保証20年対応住宅を発表、翌2015年、「定額制の家」、「良縁不動産」なる新規事業の立ち上げ、2016年つまり今年の4月には、ゼロ・エネルギー・ハウス対応の新商品「アミシェル・ゼロ」の発表、5月には福井県で第1号となる住宅省エネ性能表示「BELS」認証取得と、スピーディに新たな取り組みを行い、既に6棟を申請中。取得棟数や実績も県内一番を目指している。
この会社の将来の方向性をうかがわせるような先進的なチャレンジである。

職人の家系に生まれて

家は家族の笑顔を守る空間 リビング写真 遠藤家はもともと職人の家系であったという。現遠藤社長は法人の代表としては2代目であるが、実質は3代目である。ご祖父は工務店を営まれ、先代社長は、父上の職人として働く姿を見ながら育ち、幼くして自らもお手伝いの下働きをされていたそうである。

先々代は組合の会長を務めるような人望篤い方であったが、ご自身の責任ではない債務を負う不運に見舞われ、先代は25、6の時から家族が同じ家で暮らせないというような辛酸をなめられた。
そのご経験から、自分たちが叶わなかった家族が一つ屋根の下で暮らせる快適な空間を提供することを一生の仕事にすると思い決められたのである。

現社長は、常々この話を聞かされて育ったのだが、それに共感して父の会社に入ろうと思ったというよりは、職人というのは格好いい、職人の着ている服が格好いいという思いが先にあったという。
言わず語らず、三代にわたって職人の血がおのずから脈々として流れていることを物語るお話である。

職人修行からのスタート

家づくりに最も必要なことは安心と快適性を追求することと考え、長年の経験と最新技術で、みんなが心地よくなる住まいを目指している。

こうした職人へのあこがれが下敷きにあって、遠藤社長は御父君の会社には入らずにまず一介の大工見習からスタートする道を選ばれた。身を寄せられた先は、会社組織ではなく大工集団といったグループ。親方にだけ事情を話し、身元を隠しての修行生活で、種々の下仕事をこなしながら「木造り」に取り組まれた。木造りとは材木を自分の手で挽いて適宜の用材に仕立てることで、今は、住宅の部材はすべて工場であらかじめプレカットするのが常識となっているのだが。

こうして修行を続けて何ができるようになったかというと、正直な話、何もできなかったと笑われる。職人技というものは2、3年で身につくものではなかった。しかし、この修行の日々は、社長の今日につながる貴重な経験だった。例えば墨付け講習会というミニハウスを建てながら技能研修を行う場があって、これを通じて仲間が増え、またその現場で電気屋さん、設備屋さんなど多くの職種と知り合うことができた。現場の空気に長く身を置くことによってプロにこそなれなかったが、プロの気持ちが判り、プロと心を通わせることができるようになったのであった。
こうして得た仲間とは今でも縁が深く、現場の仕事の多くをお任せしている。当時の兄弟子の一人などは、現在、同社専属の大工さんとして活躍されているという。職人不足の今日、気心の知れた仲間のネットワークの存在によって、何事につけてもスピーディな対応、意思伝達が可能で、これが事業を行っていく上で大きなアドバンテージになっている。
3年間の職人修行の後は、現場管理の仕事に転じた。現場監督である。8年間現場監督を務められ、この間、商品企画や発注関係の仕事もこなされた。
入社前も入社してからも、現場が全て、との想いで、常に現場と密着するポジションだったという。

クレームを逆手に取って

アフターメンテナンスにはことさら配慮し、地域での信頼を獲得している。

福井県における住宅市場の特徴は、二世帯住宅が非常に多いということだそうである。現在、8割程は木造住宅だが、一部重量鉄骨も手掛けているのは二世帯、三世帯住宅からのニーズの一部を重量鉄骨でまかなっているからだ。二、三世帯の大きな家が多いために、昨年の実績でいうと1棟当たりの床面積は全国一であった。その反面、完成棟数は逆に43位と非常に少なかった。また、空き家率は全国1、2位ということで、この背景には人口の減少がある。福井の人口は現在約80万人だが、京阪神などへの人口の流出が多く、2030年には60万人にまで減少するのではないかと危惧されている。ただし、5年ほど前から少しずつUターン現象が増えてきて、人口減少に歯止めがかかるのではという一縷の希望も見えているらしい。

競争は非常に厳しく、その中で他社との差別化を図りつつ業績を維持していかねばならないのだが、そのキーワードは、結局、「人」ということに尽きるのだという。住まいづくりは「人の縁」で成り立っているというリョーエンさんのポリシーを踏まえ、お客様とも協力業者さんとも、あくまで誠実にその場限りではない関係を築く努力を惜しまない姿勢を全スタッフに徹底している。加えて、リョーエンさんにおける「人」の一味違う点は、アフターメンテナンスにことのほか力点を置かれていることである。

住宅産業はイコール、クレーム産業といわれるほどクレームが頻発する業種だそうであるが、クレームを深堀りしていくと、クレーム処理のまずさでクレームがさらにクレームを呼ぶケースが見受けられるらしい。
リョーエンさんではアフターメンテナンスの部署に、別掲の「ピカイチ社員」にも登場する、社長の表現によれば「私の何倍もアツイ人間だ」という現場経験の長いベテランを配し、専門的にクレーム処理に当たらせている。アフターメンテナンスが主でクレーム対応が従だったものを、昨年の6月から逆転して、クレーム対応を主にし、これが顕著な効果を上げているようだ。迅速な対応・連絡を徹底し、お客様からの「まだですか?」というような訴えはまず聞かれなくなり、クレームに対処したことで逆に「あそこはいいよ」という評価や紹介受注を受けるようにすらなった。

ニーズ先取りのチャレンジ

住宅外観リョーエンさんの先進的なチャレンジの中からいくつかをご紹介しよう。

1. 定額制の家

新規事業として昨年からスタートした。これは、未婚ながら家づくりを考える人が増えている状況に対応し、そうした方々にも無理のないローンを組める最低950万円からという商品を発売したのである。生涯シングルという選択肢も珍しくなくなった時代のニーズを先取りした戦略といえよう。

2. 家事楽(かじらく)

家事動線を歩数から見直すというプランである。たとえば5歩の迂回動線があって、それが毎日となれば大きな無駄となる。年配の方なら身体の負担も大きい。「家事楽」のネーミングで、家事動線の無駄をそぎ落としたモデルハウスの展示を行い、これがリョーエンさんらしいプランとして浸透しつつあり、ある種のブランド化に成功している。

3. 地震性能保証20年対応住宅 「アンジュ」 「アイエル」

リョーエンさんは地元住宅会社の中で唯一、地震性能保証20年を打ち出している。福井県の今後30年の震度6弱以上の地震発生率は約12%で低いのか高いのかすら分からないが、昨今の熊本地震が1%未満との事だからこそ意識し標準20年保証にしていると話す。どれだけ性能や居心地がよくても地震により住めない状態になっては夢物語。と、シビアな表情で話された。

名は みき となる企業を目指す

耐震+制震を両立するオリジナル構造。住宅ニーズを読み解くキーワードに「環境」があり、近年、それに「地震」が加わった。これからの住宅には、省エネ耐震が絶対条件になる。さらに、家族構成の変化、平均寿命の伸び、生涯未婚率の増大、外国人居住者の増加等々、思いもよらぬ多様なトレンドがこれからのニーズにつながってくる。そうしたあらゆるニーズを敏感にとらえ、コミュニティーの中での「人の縁」を大切にしていくことで、「リョーエン=良縁の名が幹となる生活総合企業くを目指していきたい」。
遠藤大輔社長は、長時間に及んだインタビューをこのように結ばれた。

ピカイチ社員

アフターメンテナンス 岩上 保氏

アフターメンテナンス 岩上 保氏 岩上氏 名刺 Q.仕事内容は?
アフターメンテナンス、中でもクレーム処理がメインになります。去年の6月に、いままで行き届いていなかったアフターメンテナンスをより充実させていこうという社の方針で、部署が新設されたのがきっかけです。もともとは大工上がりで知識があり、お客様とお話しする際はなんでもすぐにお応えできるので、信頼を得ているのかなと思います。

Q.仕事のやりがいは?
アフターメンテナンスとなると、どうしてもクレームのお客様を担当することが多いのですが、最初は怒っていても誠意をもって対応すると、「岩上さんよく来てくれた」と、笑顔になっていただけて。時には「畑で獲れた野菜を持っていって」とか(笑)そういうお客様のお心遣いがあるとすごくうれしいです。

Q.今後の目標は?
最近は、ずいぶん前に建てられたお客様からも連絡が来るようになってきたんです。家はどうしても傷んでくるので、たとえば改装工事とか、何をするにも、またリョーエンを頼って頂きたいという会社にしたいです。もっと社の良さをPRしていきたいと思います。

リョーエンのこだわりPOINT

お客様との良い縁に感謝し、顧客の要望を第一に考え、情熱を持って提案し、心から喜んでいただける住まいづくりを目指す。

社長のひとこと

当社にも創業時から数えれば60年以上にわたる蓄積がございます。技術や知恵・経験を伝承しつつ、地域のみなさまに「安心して暮らせる豊かな住空間」をご提供できるようチャレンジを続けてまいります。

リョーエン社員写真

会社概要

社名

リョーエン 株式会社

代表取締役社長

遠藤 大輔

本社

〒910-0842 福井市開発5丁目1905番地

電話

0776-57-1500

ホームページ

会社沿革

昭和57年

設立
遠藤哲夫 代表取締役に就任

昭和63年8月

宅地建物取引業 知事登録

平成2年8月

福井市開発3丁目に本社建設

平成13年7月

新社屋を国道8号線ワイプラザ前に移転、同時にリョーエン株式会社に社名変更

平成26年8月

遠藤大輔代表取締役社長に就任

平成27年3月

新規事業「定額制の家」「良縁不動産」を発表

平成28年4月

ゼロ・エネルギー・ハウス 新商品「アミシェル・ゼロ」を発表

平成28年5月

福井県で第一号の住宅省エネ性能表示「BELS」認証

事業内容

総合建設業(設計及び施工)
不動産業
損害保険代理業務

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