日本木造住宅産業協会

(一社)日本木造住宅産業協会(略称/木住協)は、木造軸組工法住宅等の普及と健全な発展に寄与することを目的とした法人です。

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住まいの情報

「違法伐採の現状と課題」・「クリーンウッド法の運用案」をテーマに、
内田敏博 林野庁林業・木材産業情報分析官を招きトレンドセミナー

資材・流通委員会が開催

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クリーンウッド法(合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律)が5月20日に施行され、今秋から木材関連事業者の登録申請が開始されることから、資材・流通委員会(澤田知世委員長)は、林野庁林政部木材利用課の内田敏博林業・木材産業情報分析官を講師に招き、「違法伐採の現状と課題」と「クリーンウッド法の運用案」をテーマに平成29年度第1回の住まいのトレンドセミナーを開催しました。

「違法伐採」とは「一般的に、それぞれの国の法律に反して行われる伐採」を言い、国立公園や保護区の森林といった伐採禁止エリアでの伐採や得るべき許可を受けずに行った伐採(許可証の偽造を含む)、許可された量、面積、区域等を越えての伐採、先住民等の権利を不当に侵害した伐採――などとされています。

違法伐採はG8サミット等の国際会議等において、生産国と輸入国双方の取り組みの継続強化が合意されてきた中でもなお世界各地において発生し、木材生産地の環境破壊や不公正な貿易などを助長しています。我が国では2006(平成18)年に世界に先駆けて木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドラインを制定し、国の調達する木材・木製品については、ガイドラインに沿った合法性の証明が確保されたものとするなど、事業者の努力を促しつつ対策に努めてきました。今般、広く民間需要を含めた木材等の合法性の確認を行うこととするクリーンウッド法が議員立法によって成立し、昨年の伊勢志摩サミットでは我が国の違法伐採対策の強化を発信しています。

クリーンウッド法の概略

内田分析官はクリーンウッド法の概略を説明し、「木材関連事業者は取り扱う木材等の合法性の確認等を行い、合法伐採木材等を利用するよう努めることが法律の基本的考え方です」と述べ、確認対象となる木材等や確認方法、登録木材関連事業者の登録方法について解説しました。対象となる物品はグリーン購入法で定められた木材等を基本に、<図1>のように、丸太や単板、突き板、製材、集成材、合板、単板積層材などの「木材」、いす、収納什器などの「家具」、フローリング、木質系セメント板などの「その他」に分けられています。一度使用され、使用されずに収集され、もしくは廃棄されたものなどいわゆるリサイクル品等は除外されています。

<図1>

クリーンウッド法では木材関連事業者の行う事業について、最初に木材等を素材生産事業者等から購入する製材工場や輸入事業者などの川上側を第一種木材関連事業に、それ以外の集成材工場やパルプ工場、製品市場、販売・流通事業者、プレカット工場、建設業者・工務店などの川下側を第二種木材関連事業に分け<図2>、それぞれの確認方法を規定しています。

このうち第一種木材関連事業での合法性の確認では、購入先等から①品目②樹種③伐採国または地域④重量・体積又は数量⑤購入先の名称所在地⑥伐採の合法証明書を収集するほか、国が提供する情報や購入先との過去の取引実績などを踏まえて合法性を確認することになっています。このほか購入先等や関係者からの追加情報の収集や流通経路の把握などといった追加措置によって合法性の確認が必要になる場合があります。

<図2>

第二種木材関連事業について

第二種木材関連事業では、第一種木材関連事業者が一度確認をしていることから、木材の購入先が合法木材であることを証明・発行する書類その他のこれに類する書類の内容を確認することによって合法性のある木材等であることを確認することになっており、確認できなかった場合は「合法性確認に至らなかった木材等」に分別・流通されることになっています。

今後、法律の施行を待って基本方針や合法性確認判断基準省令が公表されるのに続いて、合法伐採木材等の利用を確保するための措置を確実に講じる登録木材関連事業者の登録窓口として登録実施機関が公募され、秋ごろから登録実施機関への木材関連事業者の登録申請が開始されることになっています。<図3>は登録する事業の範囲を示しており、第一種木材関連事業は事業全体を登録して取り扱う木材等のすべてを登録することになっています。建設業者や工務店などの第二種木材関連事業では、事業所や部門単位、部材群、製品群単位で登録することができるようになっています。

<図3>

内田分析官は、「違法伐採をなくし地球環境の破壊を防ぐとともに合法伐採木材を世の中に広く知っていただくためにも、是非、登録業者になるようお願いします」と語った。

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